地質学の裏事情(竹林と断層)

嵯峨野の竹林
 「地震が起きれば竹林に逃げろ」という昔からの言い伝えがある。竹林は横に根を張り、撓(たわ)みに強い。また鬱蒼(うっそう)と繁茂する場合が多いので、確かに地震で岩塊が転がり落ちてくる場合は防護になる。

 しかし、竹林は地質学では地質が悪いひとつの指標でもある。竹は適当な水分を欲する反面、同時に水はけもよくないと生育しない。この性質をもつ土壌とは、地下水の供給が絶えることのない緩んだ砂質地盤ということになる。

 こうした竹林と土壌、地下水の関係に経験を踏まえ、地質屋は竹林を見ると地質が悪いとまず想像する。斜面崩壊による土砂が堆積した斜面、河川沿いの緩い砂地盤など。そして、竹林が直線的に分布する場合は断層と思って間違いない。無論、嵯峨野の竹林(写真)のように人工的なものは別であるが、谷あいに沿って直線的な竹林が存在すれば断層と考えられる。活断層の可能性もある。事実、活断層沿いにはこのような直線的竹林がよく見られる。竹林沿いの断層であれば地震時に駆け込むのは最も危険である。

 すなわち、「地震が起きれば竹林に逃げろ」の言い伝えは誤りであると言わざるを得ない。こうしたように、昔からの言い伝えには間違いのものも多くある。
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No title

こんばんは。
そうですか竹林は地質が悪いのですね。
よく地震に強いのは硬粘土質の地盤だとか聞いてますが
それは如何なものでしょうか?
ご存知でしたらぜひお教え願います(ーー;)
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