行方不明者をなくせ





 認知症による徘徊が原因で7年前から行方不明であった女性の所在が判明し、夫と念願の再会を果たしたと報じられた。多くの方もこのニュースを見ていると思うので事の詳細は省略するが、捜索に有力な情報があったにもかかわらず7年間もなぜ見つからなかったのかと大いに疑問に思う。今回の判明もある偶然によるもので、夫は諦めの心境から、生存未確認のまま死亡届を出そうとした矢先のことである。

 徘徊による行方不明者の大半は自宅周囲の狭いエリアで発見されることが多いが、今回の例のように他県に行くことだってあり得る。警察による行方不明者の捜索は、狭いエリアでは地域コミュニティーの協力のもとに円滑に行われることが多いが、都道府県を跨ぐと途端に不備となる。これは警察が都道府県単位で独自に組織され活動しており、都道府県同士の連携がないからに他ならない。今回の例でも、行方不明者に関する情報を一定のセキュリテイーのもとで捜索家族が検索できるシステムさえあればすぐに探せたものを。お粗末千万である。

 老齢化社会の到来によって今後、益々徘徊不明者は増加する。家族にとって徘徊不明者であれ、掛け替えのない大切な命。ひとり残らず帰還させねばならないが、今の法律や社会の仕組みは残念ながら徘徊を想定していない。徘徊を前提にした法律の整備が望まれる。

 警察庁によると、平成21年度の家出人捜索願を受理した件数は81,644人、同年度中に所在が確認された家出人は79,936人。実に発見率は98%にも達しているが、同時に1,708人もの未発見者がいることになる。この1,708人の中に徘徊行方不明者も含まれるのだが、気になるのは自発的に家出や自殺をする可能性が少ない10歳未満の家出人が765人もいることである。この数字の意味するものは何か。殺人、偽装家出人捜索願を容易に想像してしまう。

 安全安心の日本であるはずであるが、行方不明者の捜索不備や偽装工作などによって大切な多くの命が失われているように思えてならない。





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No title

geoさん
こんばんは。

その昔 勤務先の市でも2歳くらいのお子さんが
ドラックストアに一人でいた所を保護されたのですが
一昼夜経っても保護者は迎えに来ず
翌日 迷子の市内放送をしても誰も名乗り出なかった事がありました。
今どき捨て子や置き去りがあるのか?と驚きましたが
身近でも起きうることなんですね。
警察は一番大きなネットワークを持っているのだから
もっと活かせる制度にして欲しいと思います。


Re: No title

チカちゃん、
おはよう。

> 今どき捨て子や置き去りがあるのか?と驚きましたが

いや~、実際は多いと思います。
よく幼い子を虐待したりのニュースがありますが、
あれは氷山の一角であり、
わが子に手をかけて何食わぬ顔で捜索願い
出してるケースがあると思います。


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