原爆の日に




 ここ広島の地に移り住みて35年。広島の風土や文化・風習に、それなりに慣れ親しんできたつもりである。しかし心の奥の奥では、どこか他人行儀に構え、広島を異国の地と見ている節がある。

 市内には原爆ドームがあり、平和公園があり、原爆記念病院があり、原爆放射線研究所がある。明らかに原爆の閃光を受けたと思われる茶褐色を帯びた石橋や石畳を、日常的に目にする。病院に行けば、原爆手帳が普通に取り交わされている。日常会話の中に原爆後遺症の話が交わされる。

 そのように否が応でも原爆を意識する生活の中にあっても、広島の地に移り住みて35年間、毎年のように8月6日の記念式典をテレビで迎えてきた。そして8時15分になると、朝食の合間に形だけの黙祷をする。

 一体、これでいいのかと、自問自答する。2時間もあれば会場に駆けつけることができるのに。灼熱の閃光を浴びた方々のことを思えば、暑いなんて言えるはずもなかろう。忙しいとか、予定があるとのかの言い訳をしては逃げてきたのではないだろうか。結局のところ、私はどこか偽善の祈りを捧げてきたのではないか。そう思ったら居ても立ってもいられなくなり、午前6時に家を飛び出た。




原爆-1
原爆ドーム前は原発阻止のグループと機動隊でごったがえしていた。


原爆-4
一般席は7時には満席。遠巻きから見守る。警備にあたる広島市の女性職員は凛々しい顔立ちで仁王立ち。


原爆-3
来賓退場の後、一般者の献花が行列をなす。


原爆-2
今日の原爆ドーム。



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No title

8時15分に
黙祷しながら誓う
反原爆
反原発のため
できることをしよう

去年の夏、わたしも名神宮外苑の
反原発10万人集会に行きました。

Re: No title

rippleさん、
こんにちは。
関東は幾分気温が低めのようで何よりです。
こちらはもう猛暑の連続です。

> できることをしよう

できることはちっぽけですが、
それでも、しないよりはましですね。

> 去年の夏、反原発10万人集会に行きました。

立派ですね。わざわざ神奈川から。

No title

geoさん
何をしたらいい?と焦る気持ちがあるのは
人生が短くなった証拠でしょうか。
それでも日常に追われるだけなのですが。
まずは自分が元気で明るくいること
そしてちょっとだけ社会参加をして意思表示していくこと
今できるのはそんな感じかな?
お互い頑張りましょ。

Re: No title

チカちゃん、
こんばんは。

> 人生が短くなった証拠でしょうか。

いえいえ、チカちゃんはまだ若い。
まだまだ長い人生ですよ。

> そしてちょっとだけ社会参加をして意思表示していくこと

チカちゃんの仕事自体、十分に社会参加してますよ。

お互いいつまで現役続けられるか勝負です。
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団塊の世代を突っ走った田舎侍の遠吠えです。聞いてやってください。実話から世評までもろもろですが、一貫して、辛口です。

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