国民の政治選択




 解散後の党の乱立と野合劇場を見せられ、未だ国民の選択枝さえ整理されていない現状にあるが、否が応でも1週間後には告示があり3週間後には国の末路が決まる。争点が定まらないからこそ、争点を整理せねばならない。

 まず、民主党。野田総裁が選挙用として繰り返すのは「政治を後戻りしていいのか、それとも改革を進めるのか」の言葉である。この人はよく平気でこんなことを言うと感心する。人からコンクリートに後戻りさせたのは誰か。高速道路無料化を後戻りさせたのは誰か。あれだけ消費増税しないとスローガンに挙げたのに断行したのは誰なのか。脱原発だって閣議決定なんかしちゃいない。最後の最後になって反TTPの首を切ったのも、民主党が生き残る唯一の保身の道と心得てのものである。国民はもう騙されまいぞ。

 次に、自民党。安倍総裁の発言の鼻息は荒い。そのすべてが経済政策と言っていい。日銀法を変える、紙幣を刷る、インフレターゲットを設けるなどを唱えている。確かに一時的には経済は回復すると思うが、その先を語っていない。国際協調の中での現実論を語っていない。国土強靭化すれば景気は向上しようが、その先はまさに自民党独裁国家の二の舞となろう。憲法改正や国防軍と鼻息はさらに荒いが、これは先のまた先の話であり、一党独裁でなければとても現実味はない。

 橋下さんには期待も大きかったが、太陽と合流した時点で終わったと思った。まるで牛若丸が武蔵坊弁慶に呑まれた感がする。それまでの歯切れの良さや主義一貫性が崩れたと、国民だ誰しも感じているだろう。脱原発と原発稼動ありきが合流する建前はどこにもない。

 今、13党だの14党だのが乱立して主義主張を唱えているが、それほど大きな違いがあるだろうかと考える。例えば、TPPの問題だって、「慎重」「交渉に参加する」「交渉参加した上で国益を優先して判断する」「積極的に参加する」のいずれもそう違いはないのだ。要するに、参加して条件を丸呑みせねばならぬのかどうかである。であれば参加せねばいいし、そうでなければ参加して国益に合致した条件であれば枠組みに入ればいい話である。しかし、この問題の核心は真実の中身が知らされていないことにある。これは国会議員の多くも知らされていない事実である。一体、アメリカが何を要求しているのかを明らかにせねば、交渉参加も不参加も国会議員に判断できないし、ましてや国民に判断できるわけがない。

 消費税議論も各党にそう違いがない。消費増税は閣議決定し国会議決事項である。今更凍結というのも現実的でない。問題は消費税の使徒である。全額を社会保障に使用し厳密な審査をする仕組みを作ればよいわけだが、そのことには恐れて言及する党は少ない。そこに消費増税の闇の部分がある。

 そうこう考えていくと、乱立野党に考え方の違いは大きくない。しかしただ一点、あるとすれば原発政策であろう。原発推進は別として、脱原発、脱原発依存などと曖昧な言葉だけが先行しているが、要するに原発ゼロを本気で目指すのかどうかである。その意味で、今日にも会見するであろう滋賀県知事の動向が注目される。原発問題は単なる政策の問題ではない。人類の生存に関する倫理および哲学の問題だと考える。多少の食や生活を犠牲にしても原発をなくしたいと切に願う国民が現にいるからである。
 
 国会議員および政党には、争点を整理した上で原発政策の明確かつ具体的な方針(工程表、プロセス、リスク)を明らかにしてもらいたものである。





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No title

滋賀県の嘉田知事が一押しの感があります。

民主ダメ!
マニフェストにあることをしないで、ないことをやってしまった!

安倍総理の自民もこれNO!
ちょっと危険。

橋下・・・論外です。

最近は他党間の誹謗合戦が盛んですね。

Re: No title

しあわせさん、
おはようさん。

作品展に向けてお急がいようですね。

政治の話をすると、拍手はあってもなかなかコメはありません。
しあわせさんの勇気に拍手です。

> 滋賀県の嘉田知事が一押しの感があります。

確かに。
これを、原発一辺倒だと、
与党も野党も共産党までもが
批判していますが、
原発ゼロが恐いのでしょう。
風穴になるでしょう。

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