若者へ!


 時代の流れとともに、若者の意識も移り変わる。毎年、新入社員を対象とした意識調査というのがある。その調査結果の経年変化をみてみると、時代の変遷というものが若者の意識の変化に如実に反映されていることがわかる。

 平成元年の新入社員はバブルの絶頂期にあった。若者の会社への帰属意識が薄く、海外旅行や財テクに最も関心が高かったようである。それから12年経った平成12年は不況の初期。新入社員はその不況をチャンスと捉えた。まさかそれ以降、ここまで不況が続くとは新入社員ならずとも思わなかったからかも知れない。さらにそれから12年経った今年、平成24年の新入社員の意識は、さてどう変わったのか。

 今年の新入社員の意識は、ひと口で言えば「安定」志向と「プライベート」志向である。出世や高給よりも安定的な仕事を志望する。会社や仕事よりプライベートを優先する傾向にあるらしい。海外に行きたがらない。社長になろうとも思わない。ひと儲けしようともしない。何とも若者らしくない後ろ向きな意識に、私は愕然とする。これはどのような社会現象として、捉えたらいいのか。

 不況の底から抜け出ることもできなければ、先も見えないこの経済状況下にあっては、「安定」を望むのはむしろ当然かも知れない。魅力的な仕事や自分に合った仕事でなければ、「プライベート」に走るのも当然かも知れない。それはそれで、若者個人の考え方だから仕方あるまい。

 しかし、若者はどれだけ真剣に考えたのだろうかと、ふと疑問に思う。自分は何のために生まれてきたのか、何のために仕事をするのかということを。その問いが難しければ、君らが目指す「安定」とは一体何を指すのか。君らが守りたい「プライベート」とは何なのかを。

 君らの語り口はこうだ。「今の仕事では自分が活かされない」「もっと自分に正直に生きたい」「もっと自分探しをしたい」など。

 しかし、君らは気づいていない。自分、自分と連発するが、その自分なんてどれほどのものでもないということを。自分探しをしても、結局は自分の背中は見えないことを。君らのいう「自分探し」とは、君らにとってうまくいかないことからの逃避に過ぎないことを。

 君らは一定の知識と素養を身につけた社会人となった。しかし、まだほんとうの人生を味わっていないのだ。廻りをよく眺めよう。親や友だち、先生・・・・・。そのような人がどのような思いで君らと接してきたのかを。君らはそのような廻りの人と、一度だって真剣に人生を議論してきたのか。

 自分が置かれた状況をしっかりと見つめた上で、ともかく何でもいいから歩き始めるのだ。世の中や時代のせいにしてはいけない。言い訳はするな!甘ったれるな!逃げるな!多分、君らの親も先生も優しかっただろうが、社会はそんなに優しくはないぞ。だから、あえて苦言する。



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そうですねぇ・・・

若者たちの世代は、自由やゆとり教育で育ってきたでしょう。
自由がもてはやされた為に、我慢する事・協調する事が苦手になっているように思います。
社会ははやり厳しいものです。
社会人になった若者たちに、慣れるまで大変でしょうが頑張ってとエールを送りたいです。
「若者よ 大志を抱け」・・・そんな言葉がありましたね。

Re: そうですねぇ・・・

まこさん、
こんばんは。

> 自由がもてはやされた為に、我慢する事・協調する事が苦手になっているように思います。

それを言うと、若者は嫌うんですよね。
でも嫌われても、言わない大人が多すぎる。
無責任だと思います。

> 「若者よ 大志を抱け」・・・そんな言葉がありましたね。

大好きなクラーク博士の言葉です。
大志がなければ、たいしたこともできません。
(ただのオヤジギャグです。すみません)
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