原発事故の真相(3)

(3) 御前会議と東電撤退の阻止

 東京電力は事故直後から撤退を画策していた。東電が原発事故現場から撤退したいという情報が官邸に流れたのは3月15日の午前3時頃であったという。海江田経産相、枝野官房長官、福山官房副長官、細野・寺田首相補佐官は官邸執務室隣の応接室で仮眠する菅を起こした。

 撤退の第一報を聞いた菅の第一声を、福山は後にこう振り返る。「何をバカなことを言っているんだという言い方だった」と。午前3時20分、原子力安全委員長の班目、委員長代理の久木を加えた会議が行われた。これが後にいう「御前会議」である。東電が撤退したいとの報告がされると、間髪を入れずに菅は言った。「撤退なんてあり得ない」と。「このままほっといて撤退したら東日本全体がダメになる」「こんなことでは外国から侵略されるぞ」「俺は東電に行く」「お前は行くか」「お前は行くか」・・・・・。菅は矢継ぎ早にまくりたてて迫った。

 菅は3月15日午前5時30分に東京・内幸町の東京電力本社に駆けつけた。東電2Fの対策本部に入った菅の正面に、会長の勝俣と社長の清水がいた。そこで菅が訓示した。その内容の要点を秘書官メモから引用する。

「・・・・・今回の事の重大性は皆さんが一番分かっていると思う。政府と東電がリアルタイムで対策を打つ必要がある。私が本部長、海江田大臣と清水社長が副本部長ということになった。・・・・・これらを放棄した場合、何ケ月か後にはすべての原発、核廃棄物が崩壊して放射能を発することになる。・・・・・日本の国が成立しなくなる。何としても、命がけで、この状況を抑え込まなない限りは。撤退して黙って見過ごすことはできない。・・・・・皆さんは当事者です。命を賭けて下さい。逃げても逃げ切れない。・・・・・情報伝達が遅いし、不正確だ。しかも間違ってる。・・・・・金がいくらかかっても構わない。東電がやるしかない。日本がつぶれるかもしれないときに、撤退はあり得ない。会長、社長も覚悟を決めてくれ。60歳以上が現地に行けばいい。自分はその覚悟でやる。撤退はあり得ない。・・・・・」

 この菅訓示が終わって間もなく、午前6時、2号機の爆発が起きた。



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