官僚の責任

官僚の責任

 

 官僚は最高学府を出た頭脳集団である。その官僚の行動規範は、本来、「国のため」でなくてはならない。それが、「省のため」とか、ましてや「私利私欲のため」に走ればどうなるか。国の行く末は明らかである。

 そのような官僚の行動に反旗を振ったのが、通商産業省の現役官僚である古賀茂明氏である。「官僚の責任」は、同氏が執筆し出版された本である。未だ現役官僚でありながら、「官僚の責任」のなさを暴き、それを本にしたのである。そればかりか、各局テレビ局に出演しては、官僚の責任論と大臣のリーダーシップ論を訴えている。

 大臣に辞職を迫られても、耐えて決死の証言をする改革派官僚として、メデイアは彼を重用し、世間は彼をもてはやす。今や、彼はヒーロー的な存在となっている。彼こそが官僚の中の官僚なのか。

 と、そこまではメデイアの中での話である。しかしである。それって、ありなの?そう思うのが、一般的な社会の常識ではなかろうか。普通の企業では彼はとっくに退職させられているだろうし、そうなる前に懲戒免職されて、退職金も出ない。

 それでは、なぜ彼にそれが許されて、彼は懲戒免職させられないのか。公務員の地位保全があるからに他ならない。公務員改革が一向に進まないが故に、このような官僚の実態が暴露されるという、何とも皮肉な話である。

 さらに突っ込んで考えると、公務員としての地位保全の保障があるにせよ、彼の行動はそれほど見上げたものだろうか。彼の行動は、要するに、自分の上司や組織の悪口を世に暴露したに過ぎない。それでは彼は、暴露するまでの過程で、組織の中でどれほどの努力をしたというのであろうか。

 退職を迫られても暴露する現役官僚の彼も、その官僚を嗜めることもできない組織としての官僚も、本質はさほど変わらぬ気がする。どちらも、高い地位にいるという驕りと思い上がりがあるからである。彼をただただヒーローとして重用するメデイアにも嫌気を覚える。公務員改革とは、思い上がった官僚のその鼻っ柱をへし折ることから始めないといけないのではないのか。
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No title

久しぶりにいいこと言っていますな。
同感である。
マスメデイアも国民も相当変ですよ。

いやぁ~

ほんと、山猫氏と同意見です。
なかなか鋭いとこ、ついてます~

そして、世間もメディアもおかしい。
変なクニ・・・まったく。

Re: No title

いよっ、憂国の詩人。

兄貴がコメントするってことは、
「何をほざいて」「馬鹿なことを」「的外れなことを」
「論外」「言うに及ばず」
そのどれにも該当しないということですな。
久しぶりのコメントとお褒めのようなお言葉に、
きよし、涙してます。

Re: いやぁ~

しあわせさがしさん、こんにちは。
ネットの故障原因は何だったんでしょうね。
詩人に引き続いての賛同、恐れ入ります。
ところで、最近、何かありましたか?
私の気のせいかも知れませぬが。
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