国会議員の演説


 国会議員というのは何て演説が下手なのかと、常々思っていた。面白くもない国会討論や街頭演説を散々、聴かされてのことである。しかし、今回の民主党代表選の演説を聴いてみて、野田さんと馬淵さんの演説は久しぶりに上手いと思った。多くの国民も同じように思ったであろう。

 野田さんと馬淵さんの演説が上手い理由のひとつは、原稿がないことである。原稿なしに、自分の考えをしっかりとした口調で発言しているからである。それは、聴くものに説得力と安心感を抱かせる。

 上手いと思う次なるポイントは、身の廻りの具体的なことを例にあげていることである。生い立ちや家族のこと、政界へ入るきっかけ、好きなエッセイなど、自分自身のことを語っている。これは聴く人に親近感を与えるとともに、共鳴を呼ぶ。そこに、日本人が好む義理や人情を絡めると、なおいい。

 私も学会などで講演する機会が多くあったが、「言うは易し行うは難し」である。演説や講演会に限らず、結婚式の披露宴でのスピーチ、朝礼、会議のプレゼン、弔辞など、人前で話すのは案外と難しいことである。

 人前で喋るさしたるコツというものは持ち合わせていないが、私の経験から2~3を紹介する。まずスピーチに時間制限がある場合には、その時間よりも少し少な目のものを用意する。例えば10分間のスピーチであれば、練習して8分程度のものがいい。本番では時間がかかるものであるから、その位でちょうどよい。余裕も出てくる。

 次に、あまり原稿に頼らないことである。ガチガチに原稿を作成すると、本番で少し狂うと慌ててしまい、軌道修正できなくなる。大まかなアブストラクトを作成し、話の展開(筋書き)だけを決めておく程度がよい。会場の雰囲気によって軌道修正も必要になるからである。

 話の内容や趣旨を聴く側に理解してもらうこと、これが最も肝心なことである。私の場合、学会発表の前に同居人に聞いてもらった。専門用語はわからなくとも、素人でも話の趣旨がよくわかる内容であること、これが肝心だからである。

 それに、やはり人に話すときの最大のポイントは、気負わないことである。自分らしさを出して、ゆるりと話すことができれば最高である。が、やはり「言うは易し行うは難し」である。
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No title

野田さんの演説は説得力がありましたね。
それに比べて海江田さんの軽いこと。
野田さんは25年間、土日を除く毎日、辻立ち
をしていたという。現場というか、大衆との
接点に立っていたのですね。うまいわけだ。

http://www.yomiuri.co.jp/editorial/column2/news/20110830-OYT1T00609.htm

Re: No title

> 野田さんの演説は説得力がありましたね。

はい、rippleさんもそう思われましたか。

> それに比べて海江田さんの軽いこと。

軽いってもんじゃないっす。
しょ~もなあと思いました。

> 野田さんは25年間、・・・・・・

現場主義ですね。
それに、野田さんの人柄が出てますね。
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