夏の終わりに

 孫娘さまご一行がお盆に我が家に来て賑わった。そのドタバタ劇からようやく解放されたと思いきや、ほっと息つく間もなく、今度は東京の息子の遅い夏休み帰省である。それも女子友ふたりを連れての堂々の凱旋という。

 東京で暮らす息子は33歳で独身。忙しい仕事の中、なかなか彼女が見つからずにいる。そこで7月の東京オフ会の折、私は息子を知り合いの女子2人と会わす合コンをセッテイングした。だが、このたびの連れの女子ふたりはそれとは違う千葉の娘というではないか。

 早速、合コンの女子たちにその旨をメールで伝えた。すると、ふたつ返事で「どんな女か、しかと観察して連絡頂戴!」との仰せをつかった。ということで、私は東京組の乙女たちと、迎える千葉組の乙女たちとの板ばさみ状態に相成った。

 さて、千葉組の乙女たちは、どの筋からのお持ち帰りなのか、気になるところである。しかし、よりもよって息子の帰省日は大阪オフ会の日という。オフ会の2次会会場を後ろ髪を引かれる思いで中座し、凱旋する御一行と広島駅前の居酒屋で落ちあった。

 お持ち帰りの女子たちは、息子の出向先会社の派遣社員とその友達であった。しかし残念なことに、それ以上でもそれ以下でもなかった。少なくとも、女子友のふたりとも、息子の嫁になる可能性はゼロに等しいこともわかった。片方は母親の元から離れられない事情があり、片方は公務員の父をもつお堅い家庭で、ひとり娘である。なんだ、つまんない。落胆し、急に気が削がれた。

 要するに、女子友ふたりの小旅行に人の良い息子が手助けし、さらに、これもまた人の良い息子の家族が旅の宿と食事を提供するという旅行プランであったのだ。ということで、夏の終わりの週末は、縁もゆかりもない他人の生活保護のためのボランテイアをすることになったのである。

 季節は19日から20日にかけて秋の訪れを感じさせていた。ところが、宮島を案内しようとした21日、突然の豪雨と雷に見舞われた。宮島どころか一寸先も見えぬ闇の中で、客人も案内人もズブ濡れとなった。それでも、これで夏が終わるのだと確信したが、翌日、天候は梅雨模様に逆戻り。何ともはっきりしない天気。メリハリがないのは政治だけではないようだ。

 そうは言っても客人に旅の良い思い出をと、あくる日、気を取り戻して尾道を案内した。客人の乙女は喜んで帰京した。しかし息子は長期の休みを取っているので、まだ我が家に居候している。いつになったら、いつもの平穏な生活を取り戻せるのだろうか。そろそろ、穏やかな何もない日常の秋を取り戻したいと思う「夏の終わり」の日々である。
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No title

親もわくわくドキドキしたのに、肩透かし(笑)
オフ会で、昔乙女に囲まれた後で
華やいだ雰囲気で楽しかったんじゃないですか(^^ゞ

Re: No title

greenさん、ど~もです。

肩透かしもいいとこです。

> オフ会で、昔乙女に囲まれた後で

昔乙女の方がよっぽど気が楽です。
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団塊の世代を突っ走った田舎侍の遠吠えです。聞いてやってください。実話から世評までもろもろですが、一貫して、辛口です。

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