拙速

 「拙速」とは、“仕上がりはまずいが仕事が速いこと”を意味する。中国の列車事故はまさに「拙速」そのものである。世界の誰もが「やっぱり」と思ったこの事故。メンツで急いだ中国の高速化が重大事故のツケとなってわが身に返った。

 半世紀をかけて新幹線網を築いてきた日本に対して、中国はその4倍もの距離を数年で成し遂げた。それも、他国の技術を継ぎ合わせての突貫工事である。他国の事故を笑うのは品位に欠けるが、最近の中国のやり方を思えば、少し冷ややかな視線を浴びせたい気にもなる。

 日本の鉄道技術は満州鉄道から100年もの蓄積がある。それを数年で盗もうとする姿勢。さらには、それを我が技術として特許まで取ろうとする姿勢。こうした中国のやり方に腹立たしさを覚える。

 しかし、この事故は皮肉にも「日本の技術は盗まれていなかった」ことを証明したわけである。技術とは知識ではない。技術とは経験とそこから生まれるノウハウである。何度も何度も失敗を繰り返していくうちに、技術は醸成されていく。どこの教科書にも書かれていない。中国の事故を見て、日本における技術継承の尊さを改めて思うものである。

 中国の「拙速」はこの事故に留まらない。開放政策に始まった中国の発展は、多くの矛盾を抱えたまま、あまりに急速に行われてきた。国による思想監視、情報管理への不満は国民の中にに確実に浸透してきている。そしてこの事故である。事故を契機に国への不満が一気に噴出するであろう。
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確かに・・

>国による思想監視、情報管理への不満は

まったくそのとおりですね。
今回の事故の情報開示が珍しいぐらいです。
今やネットもあり、諸々隠せなくなってきていますね。
中国は何かにつけ安心できないと感じます。

Re: 確かに・・

しあわせさがしさん、おばんです。

> 中国は何かにつけ安心できないと感じます。

中国は大きな事件がないと、変われないような
気がします。

それも日本にとっても世界にとっても
問題ですね。

いずれにしても、当分、中国は目が離せない
と思います。
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団塊の世代を突っ走った田舎侍の遠吠えです。聞いてやってください。実話から世評までもろもろですが、一貫して、辛口です。

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