人の手に負えぬ物

 137億年前に宇宙は形成され、46億年前にようやく地球が誕生した。それから、あまたの悠久のときを経て、現代人の原型であるホモ・サピエンスが登場した。今からほんの20万年前のことである。地球誕生から現代までの期間のうち、人類がこの地球上に存在するのは実に0.004% に過ぎない。

 地球が誕生して直近のわずか0.004%の期間に、人類は急速に進化し、人類同士の戦を繰り返しながらも地球に繁殖し続け、才能と英知を身につけて豊かな人間社会を形成していった。そして今や、科学という偉大な力により、地球の自然をも牛耳ろうとしていた。

 しかし繰り返すが、我々人類は地球が誕生してわずか0.004%の期間しか生存していないのである。残りの99.996%の期間、地球は営々として大気、海洋、地殻の大規模な変動を繰り返したきたのである。そして、そのことを人類が知る由もない。

 原子力発電もまた、画期的なエネルギーが欲しいという人類の我侭な願望により作られてきた。そして幾度の失敗を経験しながらも、エネルギーをもほぼ人類の手中に収めたかのように思えた。しかしその夢は自然の前に脆くも崩れた。否、自然に負けたというよりも、英知を過信した結果といえる。自然への軽視、科学の過信、人間の驕(おご)りが偉大な自然の前に屈したのである。

 原発はもう人の手に負えない物である。それはもう、科学的にとか論理的にというレベルを超えてしまっている。むしろ、哲学的にといった方がよいかも知れない。理屈など関係なく、人類が手を染めてはならないのだ。そう私は思う。この震災が地球上の人類を救う大きな転機になることを祈る。
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No title

>この震災が地球上の人類を救う大きな転機になることを祈る

私もそう願います。

Re: No title

maiさん、毎度です。

コメントありがとう。

以前のような幸せな生活に戻ることを願うばかりです。
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団塊の世代を突っ走った田舎侍の遠吠えです。聞いてやってください。実話から世評までもろもろですが、一貫して、辛口です。

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