3.11に海底で何が起きたのか

 3.11に一体、海底で何が起きたのか。このことに関して、科学的に正しい見解がどれだけ伝えられているのか。震災からもう3ケ月も経過するのに、気象庁をはじめとして、あらゆる機関とも公式にその見解を発表していない。

 地震発生前、政府の地震調査研究推進本部は今後10年以内に宮城県沖でマグニチュード7.5~8.0の地震が起きる確率は70%、30年以内では90%と予測していた(平成22年1月1日現在)。それから1年と2ケ月余り、確かに予想通りに地震は起きた。しかし、問題は規模である。全く桁外れの地震が起きた。

 東北地方の太平洋沖には北から、三陸沖、宮城県沖、福島県沖、茨城県沖の4つ程度の震源域に分けられ、それぞれが個別に活動して震度7から8の地震が発生すると予想されていた、中でも活動間隔が40年前後と短い宮城県沖が最も注目されていた。そこまでは良い。

 しかし、これら4つの震源域において同時にマグニチュード7.5~8.0の地震が起きたとしても今回のマグニチュード9.0には至らない。というのは、地震のエネルギーを示すマグニチュードは1大きくなると地震エネルギーは約32倍になるからである。マグニチュード8.0が同時に4箇所で起きてもマグニチュードは8.1程度である。今回のマグニチュード9.0を説明するためには、三陸沖から茨城県沖まで500Km×200Kmの断層面が一気に動いたとしか考えようがないのである。

 阪神・淡路大震災を引き起こした兵庫県南部地震と比較してみよう。今回の東北地方太平洋沖地震と同じ求め方でエネルギーを求めると、兵庫県南部地震のマグニチュードは6.9となる。つまり、今回の地震はマグニチュードで2.1大きい。すなわち、地震エネルギーにすると32倍×32倍、実に約1000倍となるのだ。ちなみに、兵庫県南部地震の断層面は40Km×20Kmであった。今回の断層面の大きさ500Km×200Kmはその125倍に相当する(下図参照)。

 今回の地震は阪神・淡路大震災と比べて、断層面の大きさで125倍、エネルギーの大きさで約1000倍の地震であったことになる。これはどういうことを意味するのか。これまでの地震予測、津波予測、耐震設計など地震に関するすべての研究・基準を根本的に見直さなければならないことに他ならない。こうして考えると、とてもじゃないけど原発を継続するという考え方は成り立たない。



断層面の比較
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No title

今回の東北地方太平洋沖地震が、如何に想像を絶する巨大な地震であったか、geotechさんのご説明で、よく分かりました。読んでいるだけなのに、背中がゾクゾクするような恐ろしさを感じました。

Re: No title

トパーズさん、こんにちは。
今、日本は梅雨の真っ只中で蒸します。
そちらはいかがでしょか。

> 今回の東北地方太平洋沖地震が、如何に想像を絶する巨大な地震であったか、geotechさんのご説明で、よく分かりました。読んでいるだけなのに、背中がゾクゾクするような恐ろしさを感じました。

あまり知られていないことなのでアップしました。
地質学の先生たちも地震学の先生に不信タラタラです。
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