日頃往生

 IMF(国際通貨基金)の専務理事であったドミニク・ストロカーン氏が性的暴行などの容疑で逮捕・起訴された。彼は世界通貨の番人とも言えるほど、仕事ができるやり手である。彼はあくまで無罪を主張したが、かなわなかった。現在、彼はGPSを足首につけた24時間監視体制という、屈辱的な生活を送っている。

 ところが、この事件について陰謀説が急浮上している。彼が母国フランスの次期大統領候補であり、世論調査で首位を走っていることが陰謀説の原点にある。そして、彼がエール・フランス機から降ろされて拘束されたわずか数分後にツイッターで事件の詳細な真相が世界に拡散している点が指摘されている。その時間は極秘にされ、関係者以外が知る由がないというのが理由だ。

 現職のサルコジ大統領が、過去にも女性問題で失敗している好色のストロカーン氏に美女を送って過ちを犯させたというストーリーまで飛び交っている。そしてもっと驚くのは、フランス国民の過半数がこの陰謀説に賛同していることだ。

 陰謀であったか否か、その真偽はわからない。しかし、仮に陰謀が事実であったとしても彼は罪人となることは確定的であろう。大統領選立候補も断念せざるを得ないであろうし、すべての社会的地位から身を引かなくてはいけないだろう。

 今回の事件では、彼が過去にも女性問題で何度も失敗していることが大きな鍵となっている。彼だったらやりかねないねと誰もが思ってしまうこと、そのこと自体がまず彼の失態といえる。人は誰しも長い人生の中でいろいろな場面で失敗したり窮地に陥る。その時にどのように他人に思われるか、それこそが「日頃往生」であろう。

 若い頃、風邪を引いて会社に遅刻していったら、「昨晩、遅くまで飲んだのか」と上司に言われた。ストレスで緊急入院した時、駆けつけた上司の最初の言葉が「どの位飲んだのか」であった。日頃から不摂生を重ねて努力不足の私には、「日頃往生」という重い重い足かせが生涯、ついて廻る。
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