放射能の大気拡散

 連日のように各地の大気中の放射線量が発表されている。しかし数値の発表にとどまり、その意味するもの、あるいは測定結果から想定される被害影響と対策について、科学的評価がなされていない。

 放射能の大気拡散は当然のことながら風向きに支配される。しかし、原発周辺の今日の風向きはどうですとか言われても、素人には、だからどうだというのか、さっぱりわからない。これでは、放射線量や風向きの計測結果を発表する意味がない。

 風向きは四六時中変化するが、概括的には季節や地形要因によって定まる。これは、大気中の放射線量分布から等放射線量分布図を作成すれば一目瞭然となる。下に示す図は4月4日の測定値をもとに作成した等放射線量分布図である。

 福島第一原発を中心として赤い破線の1.0の内側の範囲が1.0μSV/h(毎時マイクロシーベルト)以上の範囲を示す。同様に1.0~0.5の範囲、0.5~0.1の範囲が示される。0.1の境界線は、北から、仙台-会津若松-日光-つくば-市原となっている。

 等放射線量分布図の傾向は連日概ね同じである。これによりわかることは、放射能の大気拡散は北東-南西に進んでいること、北東(仙台方向)よりも南西(茨城・千葉方面)に拡散が強いことなどが挙げられる。さらに、拡散を抑制しているものに東北の山脈という地形要素が大きく関わっていることがわかる。すなわち、岩手・宮城県と秋田・山形県の県境である奥羽山脈、福島県と新潟県の県境の越後山脈が拡散の防波堤になっているのである。

 この図で一目瞭然であるように、拡散は同心円状ではない。もっと分かり易い科学的な説明と避難・規制の根拠の提示を、きめ細かくどうしてできないものか。科学者の端くれとして、嘆かわしいばかりである。



放射能拡散
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フーン!!

いつも読んでいて、分からないなりにも感心しています。
NHKのニュースよりスッキリとしています。いつも「数字だけ聞いても分からない」と思ってきました。風の流れによって変わると言いながらそのことを一切国民に分かるように言ってくれないなーとも思っていました。
でも、風に流され、拡散していくのなら長年の間に出るかも知れないというなら、そんなに騒がないのでも良いのではと思ってしまいます。
ただ幼子、幼児、子供にとっては大きな問題です。

Re: フーン!!

dorucasuさん、こんにちは。

昼間はポカポカ陽気で朝夕はかなり寒く
寒暖の差が激しいですね。

いつも閲覧、ありがとうございます。

> いつも読んでいて、分からないなりにも感心しています。

わからないなりにも感心とは、お褒めの言葉とも、もっと分かり易くせんか~とも。
いずれにしても、ありがとう。

> でも、風に流され、拡散していくのなら長年の間に出るかも知れないというなら、そんなに騒がないのでも良いのではと思ってしまいます。
> ただ幼子、幼児、子供にとっては大きな問題です。

大気はそう気にすることはないですが、
土壌と海洋は将来的に心配です。
とくに、海洋は世界の汚染の汚染源が日本になってしまいますから。

生命への危険という点で言えば、シニア世代は関係ないです。
放射能で汚染されて死ぬ前に老弱で死にますから。
(これは公にはいえませんが)

ということで、またお寄りください。
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