ああ、雛人形

 娘が出産し初孫が姫であった。その初節句である。母方の実家(私方)が「雛人形」と「つきたての餅」を準備するという慣わしがあると、父方(相手方)の実家から聞いた。母方の実家が「雛人形」を贈るというのは何となく聞いたことがあるが、「つきたての餅」とは父方(相手方)実家の田舎の風習だろう。

 この際だからと、節句の風習を調べたら、調べるほどに分からない。地域によっても、考え方によってもかなりの違いがある。桃の節句を例にすると、「羽子板」と「雛人形」をセットで贈ったり、「雛人形」のみだったりする。贈る日もお正月だったり、桃の節句だったりする。贈り主については母方の実家という説が一般的だが、どちらでも構わないという説まである。とかく風習というのは地域によって異なり、千差万別である。こういう場合は、嫁に出した身だから、父方(相手方)の実家の仰せのとおりにする方が無難であろう。

 ということで雛人形を買ったわけだが、買ったのはもう随分と前になる。どうせ買わなきゃいかんものだったら早く買っても一緒である。そうだ今だっったら、年賀葉書の下2桁とか下3桁の割引がある。ということで1月中旬にこの特典に便乗して購入した。

 しかし、雛人形にはいろいろとやっかいな面もある。贈る側からすれば、これが結構、高価である。5~6万円から30万円、高いものは100万円のものがある。贈られる側の事情もある。若い夫婦の狭い住宅事情では部屋のどこに飾るのか、一時的に飾れたとしても、普段はどこにしまうのか、悩みの種である。結局は、贈ったとしても儀式が終われば返品されて、実家で一時預かりとなりかねない。雛人形店は商売だから毎年高価なもの、大きなものを提供するが、いっそこの時代に合わせてミニ雛にしたらどうだろうか。

 女性にとって「雛人形」というのは特別な思いや憧れがあるようである。それも年齢に関係なく。むしろ、年齢を重ねるほどに思いが募るようである。今、古い街並みを残す各地で雛人形が飾られている。西日本だと、大分・日田、山口・柳井、福山・鞆の浦などが有名である。そこには若い女性の姿よりも圧倒的にあばさん連中が多い。

 私の同居人などは子供の頃から雛人形に憧れていたが買ってもらえなかったらしく、50歳になってその願いを叶えた。それも私の同意なしに、何段飾りの高価なものを。子供の頃に買ってもらえなかったと言われても、私の責任ではない。でもまだ女心があることだけは容認した。しかし、飾り付けを見たのは後にも先にもその年だけである。今頃、あの高価な人形はどこどでお眠りのことやら。

 伝統的な雛人形ではあるが、風習という名のもとに、贈られる側、贈る側、雛人形店の思惑がぶつかり合い、両家のプライドが重なり合う。それに住宅事情が障害となる。加えて、女心という感情が絡み合うので、余計に厄介なものとなるのである。
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