伴侶を亡くした男たち

 義母が亡くなってもう5ケ月がたとうとしている。義母を亡くしてこのかた、残された義父の姿を見ていると、伴侶をなくした男の弱さをまざまざと見せつけられる。伴侶をなくした男たちの多くは、戦友を亡くしたと思うらしい。さみしさと喪失感の深さは無論のことであるが、すまなかったとの後悔の念をいだき続けるという。

 テレビをみる気がしない。音楽を聞く気がしない。本を読む気がしない。他人と話をする気がしない。趣味にしていたことさえ手につかない。とにかく何もしたくない。ただ呆然と位牌の前でうずくまる日々である。

 先日、奥さんを亡くした俳優、仲代達代のその後の生活ぶりをテレビで垣間見た。義父と同じ姿がそこにあった。伴侶をなくした男たちの末路はいずこも同じなのか。それでも、仲代達代の場合はまだいい。彼には舞台という逃れられない使命があり、舞台をしている間は忘れることができるから。リタイアし、伴侶にほとんど任せっきりの男の場合、伴侶を亡くした後の気持ちは幾ばくであろうか、計り知れない。

 こんなとき、気晴らしにあれしたらこれしたらと、アドバイスするのもいいのかなと思ったが、実はそうではないらしい。本人はこんなとき、あれもこれもしたくないのである。こんなときは、故人の思い出話などをゆっくりと聞いてあげるのが一番だと、どなたかにアドバイスしていただいた。そのとおりだと思う。憔悴しきった人を手助けするのは容易なことではない。身近に信頼できる人がいて、つかず離れずの距離感で見守り、ゆっくりとした時間の中で癒すしか方法はないのか。
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私の感想

長年連れ添った伴侶を亡くすということは、
男性でも女性でも大変なことだと思います。

そこに性差があるのか? 私はないんじゃないかな~と。
あるのは個人差、あるいはそのときの状況の差。

それとね、伴侶を亡くした悲しみや喪失感に浸る時間は絶対に必要。

周囲が無理に気晴らしを提案しても、
逆に喪失感を消化できなくなって、混乱が長く残るように思います。

ときの経過とともに薄れていくこと、諦観を得ることもあります。
でも何かのときに、喪失感が蘇ることもあるかと。

浸らせてあげてください。

Re: 私の感想

yayaさん、感想(意見)ありがとうございます。


> 長年連れ添った伴侶を亡くすということは、
> 男性でも女性でも大変なことだと思います。
> そこに性差があるのか? 私はないんじゃないかな~と。

確かに、そうかも知れません。
ただ、周りのそのような境遇のご婦人で、さっそうと生きていらっしゃる方を見るに、
あ~、男性とは違って切り替えが早いんだと思うこともしばしばです。

> それとね、伴侶を亡くした悲しみや喪失感に浸る時間は絶対に必要。

そうですね。やはり実際に経験していないので、本人の気持ちって
なかなかわからないですよね。

> 浸らせてあげてください。

そうします。

いろいろ助言、ありがとう。
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