災いの中にも光あり






 遅々として進まぬ救援物資の手配、必要なところに物資が全然届いていない現状、避難所の衛生状態は悪くなるばかり、辛うじて自宅があっても揺れが恐くて車中泊する多くの方々。避難の長期化によって、発病、衰弱、エコノミー症候群などによる災害関連死も増えてきている。


 そんな中、避難している休校中の学童が率先してボランテイアをする動きが出てきている。自衛隊と一緒になって炊き出しの手伝いをしたり、避難所の廊下を雑巾がけしたり、暖かい飲み物を配ったり、お年寄りに話しかけたり肩を揉んだりしている。学童の保護者によると、避難した直後は生気を失っていたがボランテイアを始めて生き生きしてきたと言う。


 地域の年配のボランテイアが頑張っている姿が避難児童の背中を押し、それに刺激されて大学生や若者の活動もさらに大きな力になっている。小さな活動の積み重ねが避難所毎に大きな連帯と信頼の輪になってきている。児童の溌剌とした活動に、お年寄りの顔にも自然と笑みが出た。 


 辛い辛い現状の中にも、小さな小さな明りが見えたような、そんな気がしてホッとしている。学童は学校では決して学べないことを、今学んでいるのだと思う。お年寄りにとって、孫ほどの学童の笑顔と手助けがどんなに励みになることか。大学生や若者も社会人として最も大切なことを今、学んでいるのだと思う。


 震災と言う災いの中で、生き延びるということはどういうことかをみなが学んでいるような気がする。何もできないでいる自分であるが、いつかこの経験が大きな実りになることを祈るばかりである。




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熊本が教えるもの






 熊本地震が起きたから言うのではない。私は前々から活断層と地震予知に関して辛辣な意見を投じてきた。地震予知などできる訳がない、地震予知は寓話かパズルのようなもの、活断層論議は無意味である、地震学者は要らない、などと。3.11東日本震災以降、地震と活断層に関して投じた意見の主なものは以下のとおりである。


2012年12月14日----------------------無意味な活断層論議
http://geotech.blog134.fc2.com/blog-entry-638.html

2012年11月05日----------------------再び活断層について
http://geotech.blog134.fc2.com/blog-entry-620.html

2012年10月24日----------------------禁固刑6年の波紋
http://geotech.blog134.fc2.com/blog-entry-614.html

2012年05月02日----------------------無知の知
http://geotech.blog134.fc2.com/blog-entry-551.html

2012年04月26日----------------------活断層論議、どっちもどっち
http://geotech.blog134.fc2.com/blog-entry-548.html

2012年04月25日----------------------100キロ圏の根拠
http://geotech.blog134.fc2.com/blog-entry-547.html

2012年04月23日----------------------狼少年
http://geotech.blog134.fc2.com/blog-entry-543.html

2012年04月03日----------------------科学における専門の馬鹿と壁
http://geotech.blog134.fc2.com/blog-entry-526.html

2012年03月29日----------------------活断層論議
http://geotech.blog134.fc2.com/blog-entry-523.html

2012年03月19日----------------------「余震」と「予震」
http://geotech.blog134.fc2.com/blog-entry-517.html

2012年02月01日----------------------巨大地震は起きるのか
http://geotech.blog134.fc2.com/blog-entry-484.html

2011年06月14日----------------------3.11に海底で何が起きたのか
http://geotech.blog134.fc2.com/blog-entry-314.html

2011年05月09日----------------------再び、地震予知について
http://geotech.blog134.fc2.com/blog-entry-283.html

2011年04月12日----------------------余震論議Part3
http://geotech.blog134.fc2.com/blog-entry-264.html

2011年04月11日----------------------余震論議Part2
http://geotech.blog134.fc2.com/blog-entry-263.html

2011年04月08日----------------------余震論議に異議あり
http://geotech.blog134.fc2.com/blog-entry-262.html

2011年03月28日----------------------地震学者は要らない
http://geotech.blog134.fc2.com/blog-entry-253.html



 あれだけ声高に、迫り来る南海・東南海・東海地震の脅威を熱く語っていた地震学者たちは今、どこに散在し、鳴りをひそめたのか。それはそうでしょ。誰ひとりとして熊本を予言していないのだから。大きな顔して人前に出れる訳がない。連日の気象庁課長の記者会見は空しい。「活発な地震が広域で続いている」?そんなのわざわざ言わなくてもみんなわかっている。「十分に注意してください」?言われなくても注意している。一体、何を言ってるのか、全く要領を得ないし、説得力もない。むしろ彼は人前に出れない地震学者たちの生贄と思えてならない。


 大自然の脅威の前に人類は無力だし、何もわかっていないのだ。それなのに、わかったように立ち振る舞う。地震の予知は可能なのだと言い張る。そればかりか、今後何年間に大地震が起きる確率は云々と、平気で数字を並べる。そしてその嘘ぶいた数字を根拠に地震対策だと膨大な国費を投じる。何だかこの国はおかしいぞ。もっと我々は自然の前に謙虚になり、畏敬の念をもって当たらねばならない。何もわかっていない。無知の知こそ地震研究の再出発の精神であって欲しい。




駆け込み寺






 起業したのが平成5年だから、早いもので今春で24期目に突入した。毎年の決算を終えると、設立当初のことをしみじみと思い出す。


 設立時はまだ40歳代。気概があり、起業しても何とかなる自信もあった。最初からひとりでやるつもりだったが、予定が狂った。前の会社に長期派遣で来ていたアルバイトNに、私を連れてってくれと頼み込まれた。仕方なく了解したら、事もあろうかNは同級生のOを連れてきて2人雇ってくれと言う。全くもって失礼千万な話であるが、1人面倒見るのも2人面倒みるのも同じこと。やむなく承知した。NとOのど素人2人を抱えた波乱の船出であった。


 時は売り手市場。優秀な学生を採用しようとしても、起業したばかりの零細企業になど来ようはずがない。そのうち知り合いの大学教授から、8年間在学して卒業できないでいる学生がいるが、引き取ってくれないかとの依頼があった。Aというその学生に面談すると頭はそう悪くない。こちらとしては学歴は不要。できればいいのだ。即刻、大学中退を命じて入社させた。


 そうこうしていると、ある会社の社長から、会社の将来を託すTという名の社員がいるのでそちらで指導してもらいたいと。給料は向う持ちの手弁当社員として雇うことになった。また別の大学教授から、大阪の会社に勤めていた卒業生の女性が訳あり退社することになった。そちらで雇ってくれないかとの依頼があった。Yという名のその女性に面接した。現場でトイレがしたくなったらどうするのかと尋ねたら、野糞でも何でもすると言う。現場で蛇や猪に会ったらどうすると尋ねたら、そんなのへっちゃらだと答える。愛くるしい顔に似あわず、男以上に肝が据わっていたので採用した。その他、新卒の事務職女性と専門学校卒業生などを加えて、当初ひとりでやるつもりがあっという間に10人の所帯となった。


 その頃から、わが社は同業者から『駆け込み寺』だと評判になった。何も好き好んでど素人や問題児を雇わなくてもと揶揄された。しかし、ほんとの意味の『駆け込み寺』はそれからだった。


 自閉症の学生Kを雇うことになったからだ。これも某大学教授からの依頼である。どの会社を受けても辞退されて困っている。ボランテイアだと思って頼むから雇ってくれと。両親ともども会社に来て懇願され、仕方なく受けた。リスクは承知していたが、案の定、すぐにいろんな問題を起こしてしまった。


 Kと一緒に現場に入ったAから、Kが現場でうずくまったままだと電話が入った。女子社員のYもTもKとは一緒に仕事できないと言う。次第に社員同士の不調和音が拡散した。みんなKを同等目線で見るからそうなるのだ、もっと慈しみを持て、Kとどう向き合うかが人生勉強になるのだ、そもそも君だってそう威張れたものでもない、などとみんなを戒めた。


 『駆け込み寺』と評されたわが社は、若いど素人や問題児が集る寺子屋であった。もとより社を大きくするつもりはなく、財を蓄えるつもりもない。若い彼らの一時の人生修行の場であればいいと考えた。苦労も多く、喧嘩もあり葛藤があったが、活気があり、笑いがあった。若い者が互いに切磋琢磨して人間を磨き、私も磨かれた。そんな『駆け込み寺』の社員も、ひとりまたひとりと育って卒業していき、今では別々の道を歩んで活躍している。毎年決算時に甦る起業時の懐かしい思い出である。



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団塊の世代を突っ走った田舎侍の遠吠えです。聞いてやってください。実話から世評までもろもろですが、一貫して、辛口です。

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