年末のご挨拶




今年も残すところあと2日となりました。
気ぜわしい師走の疾風が一気に駆け抜けようとしています。

2014年は日本にとっても世界にとっても大きな岐路の年であったと感じます。
安全保障、金融緩和、異常気象、自然災害、運輸事故、嘘の清算、紛争、病の越境、サイバー戦争の幕開けなど。なにやら不穏なことだらけの年でした。

個人的には、今年も忙しく仕事をすることができました。周りの人に感謝です。
スポーツジムにも継続的に通うことができました。
ただ、年の初めの目標にした5km30分割りはできませんでした。来年も挑戦します。

これにて本年のブログを終了いたします。
一年間のご愛読、ありがとうございました。
みなさん、良い年をお迎えください。






書初め
(今年の書初めです。酔って書いてます。)


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孤高のハンマー






 地質屋が現場で使う数々の道具の中で、ハンマーは最も大切で基本的なツールである。岩石を叩いて岩盤の種類や硬さ、風化変質の程度などを調べ、岩石サンプルを採取する。今使っているハンマーは、前にいた会社を退職する際に、花束とともに部下から贈られたものである。あれから25年間も大切に使い続けている。


新ハンマー




 この種のロックハンマーは、たかがただの「とんかち」だとお思いでしょうが、されど結構高価なものです。今でこそ通販でも買えるのだが、昔は東京・神田のとある店でしか輸入していなかったので、上京しては品定めしたものだ。

 地質屋に当てられた諺の中に「崖から落ちてもハンマー離さず」というのがある。それほど地質屋にとってハンマーは大切なものである。もっとも地質屋に当てられた諺のベストワンは「地質屋は見てきたような嘘を言う」である。何億年も前のことを、さぞ今見てきたかのように、まことしやかに理路整然と物語るからである。

 地質屋にとって大切なこのハンマーは、現場では時に対決のツールにもなる。3人地質屋が寄ると3とおりの見解が出てくると言われる。現場で地質判定をするために、各々がハンマーで岩石を叩く。ある地質屋が岩石を叩いて、割れたサンプルを見せながら、これこれと説明する。すると別の地質屋は別の箇所の岩石を叩いて、そうではないその証拠にと露頭を指す。そんな調子で決着しないものだから、地質屋を呼ぶんだったらひとりにしとけということになる。

 これがただの地質判定であれば大事に至らないが、活断層か否かという判定になると喧々諤々となる。ハンマーか鏝(こて)で地層を剥ぎ、ここでこう切れているから活断層に間違いないという御用学者に、私は幾度となく異論を唱えて噛みついたことか。ここに地形学者が割って入って机上の空論をほざくと、地質屋は論より証拠であると火花が散る。癌だと診断することは容易でも、癌ではないことを証明する方がいかに難しいことか。それでも私は容易に癌とは診断しない主義である。

 孤高の外科医・当麻鉄彦を描いた「孤高のメス」になぞらえて、「孤高のハンマー」と呼びたい。そんな思いでいつもこの愛おしい相棒を現場に携帯している。





去らば、伊達の薄着





 元来、体温が高いせいか、はたまた熱くなる性格からか、若い頃から薄着であった。ほんとは、薄着の理由はもうひとつある。貧困が故に薄着に馴れてきたことだ。たとえば高校生時代の真冬、制服のグレーのコートを着込んで登校する同級生を横目に、寒くなんかないぞっと、強がりを張っていたものだ。ほんとは寒くて寒くて、羨ましかったのですけど。

 そんな寒さへの馴れからか、若い頃からの薄着は中年になっても続いた。冬でもバンツ一丁の裸で寝てたし、昼間の下着は一年中、ランニングシャツで通していた。セーター類は福袋なんかに入ってて一応持っていたが、着た記憶がない。それほど寒いとも感じず、それが当たり前だと思ってきた。それに冬に着膨れするのが嫌だった。少し見栄を張っていたのかも知れない。

 それが今から10年前の55歳の頃、冬に寒いと感じ、初めて半袖の下着をつけた。一旦、冬に半袖下着を着るともう止められない。以来、冬の下着は半袖が定番となった。冬の半袖下着は還暦を過ぎても続いたが、一昨年の寒波の折、衣類量販店の「ヒートテック」の文字に誘惑されて、ついに冬の一時期だけ薄手の長袖下着を着る羽目になった。もうこれで地に落ちたと感じた場面である。

 そして今、冬のこの時期、半袖下着にするか薄手の長袖下着にするか、せめぎ合いが続いている。今でも着膨れが嫌であるが、さりとて歳には勝てない。しかしここで負けて暖かければよいと都落ちすれば、気も心も臥せて奈落の底に落ちる心境である。ここは我慢すべきかどうか、その葛藤は続いている。少なくともラクダの長袖や股引だけは一生着ないぞと、心に誓うのである。伊達の薄着と去らばするか、持ちこたえるか、この冬の大勝負である。





政治不信





 今日、公示された衆議院選挙であるが、どうにも腑に落ちない。一体、誰のための、何のための、何を選択するための選挙なのか。

 消費税引き上げの先延ばしとアベノミクスの継続について、国民の信任を得るためだと首相は言う。それは異なことよ。消費税引き上げの先延ばしは国民が容認しているのは明白であり、そもそも消費税を8%に実行することに国民の信任を得てないではないか。それにアベノミクスの継続の信任といっても、今更何を言う。勝手に走り出しておきながら今更継続して走っていいかもないだろう。

 それでは、集団的自衛権の行使容認、原発再稼動、特定秘密保護法の問題はどうだ。いずれも国民は既に「ノー」と言っている。消費税や経済政策に劣らず重要な国家判断事項のこれらの問題に対する国民の「ノー」に対して、首相はどう考えているというのか。

 「アベノミクス解散」というオブラートに包まれた背後に、選挙で勝ったらこれらもすべて承認されたことにする魂胆と失策の帳消しの狙いが透けて見える。誰のための選挙か、それは与党のための選挙である。何のための選挙か、それはアベノミクスも消費税も、原発も集団的自衛権も、失策もすべて承認されたことにするための選挙である。それでは国民は何を選択しろというのか。野党が醸成し統合する時間を与えず、急ぎ足の師走に乗じて国民を混乱させる無意味な選挙と言わざるを得ない。

 もっとも問題なことは、大多数の国民がどの政党にも魅力を感じていないことであり、若者を中心に多くの国民が選挙に関心がないことである。そもそも首相は、野田政権解散のときの約束を反古にしていることを忘れていないのか。一体、誰のための、何のための、何を選択するための選挙なのか。国民自身の俯瞰力が試されている。





 

林住期に生きる







 2000年も前にインド人が考えた、理想的な人生を生きるための教本がある。そこには、人生には四つ位の階梯があって、三番目の階梯を越した時期は家庭を作って社会人としてある程度仕事をして子育ても終了した頃とし、この時期を「林住期(りんじゅうき)」と呼んでいる。文字通り、林に住む時期という意味である。この時期、家庭には片足くらいしか残さないで、あとは好き勝手に生きなさいとの教えである。

 2000年も前と今では寿命が全く違うので、三番目の階梯が現代の何歳くらいに相当するのかわからないが、現代の還暦を過ぎた頃はとっくに三番目の階梯を越していると思われる。すると、古代インド人の教えによると、私は今がまさに人生の林住期ということになる。

 林住期をとくに意識しなくとも、私の場合は、もう既に好き勝手に生きている。還暦を過ぎて、家庭とも社会とも、もういいかげんに縁を切りたいと思う気持ちが宿る。残りの人生、自分のためだけに生きたいとの思いがある。やり残しのない人生を過ごしたいとも思う。しかしその反面、家督として家族の縁を最後まで繋ぎ通さねばならないという自責の念がある。また、社会との縁を失えば、それはそれで寂しいとも思う。

 時間には限りがあり、年々、体力も気力も、衰えることはあっても隆盛することはない。この限られた環境の中で、上述した相反するいろいろな思いを人生に反映するためには、どうしたら良いのか。要はバランスだと思う。家庭および社会における一定の責務を負って関係を維持しながら、自分に合った充実した生き方を探ることが肝要だと思うのである。ま、あまり気負わずに、さりとて度を越して羽目を外さず、好き勝手に生きたらどうだろうか。そう、今の生き方でよいのだと思う。

 先ほどの古代インドの人生教本に戻ると、林住期に入った人間の多くはひとかた自由奔放に生きた後、また家庭や共同社会に帰帆する。ところが100人にひとりか1000人にひとりは家族や共同体との縁を完全に断って第四の聖者の道、「遊行期(ゆぎょうき)」に入っていくという。これがまさに仏陀の道であるのだと。

 世間を見渡すと、一切を断絶して何かに没頭している方がいる。東京都知事選に出馬するも落選した細川さん、瀬戸内寂聴さんなどはまさに遊行期に入った方だと思う。さて、私の場合はどうだろうかと思案する。とてもじゃないが、仏陀の道に行くほどの資格も品位も備えていない。ならば、同じ遊行期でも文字通り「遊び人」になるしかあるまい。





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団塊の世代を突っ走った田舎侍の遠吠えです。聞いてやってください。実話から世評までもろもろですが、一貫して、辛口です。

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